社会保険労務士(社労士)・行政書士のダブルライセンス保有者。実際に両試験に合格した経験をもとに、受験生目線のリアルな情報を発信しています。
社労士試験の「労働安全衛生法」は、択一式・選択式ともに出題されますが、「なんとなく後回しにしてしまう科目」の代表格です。
とはいえ、労安衛法は毎年必ず出題され、1〜2点を確実に取れるかどうかで合否が分かれることもあります。本記事では、効率的な対策法と出題傾向を徹底解説します。
労働安全衛生法の試験における位置づけ
労働安全衛生法(以下「安衛法」)は、労働基準法と同じ「労基・安衛」のセット科目として出題されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 択一式 | 労基・安衛で計10問(安衛は3〜4問程度) |
| 選択式 | 労基・安衛で1問(安衛が出る年もある) |
| 合格基準点 | 択一4点以上、選択3点以上 |
問題数こそ少ないですが、基準点割れのリスクがある科目でもあるため、最低限の対策は必須です。
出題頻度が高いテーマ一覧
安衛法の出題範囲は広いですが、繰り返し出るテーマは限られています。以下の頻出分野を重点的に押さえましょう。
① 安全衛生管理体制(最頻出)
安全管理者・衛生管理者・産業医・安全衛生委員会など、職場の管理体制に関する問題は毎年のように出題されます。
- 総括安全衛生管理者の選任義務(業種・規模)
- 衛生管理者の資格・選任数・専属規定
- 産業医の選任要件(50人以上)と職務内容
- 安全委員会・衛生委員会の設置義務と運営
② 健康診断
一般定期健康診断と特殊健康診断の違い、実施義務・費用負担・結果の保存期間などがよく問われます。
- 雇入れ時健康診断 vs 定期健康診断
- 特殊健康診断の対象業務(有機溶剤、鉛など)
- 健康診断結果の記録保存(5年・30年・永久保存の違い)
- 二次健康診断等給付(労災給付との関連)
③ 労働者の就業にあたっての措置
- 雇入れ時・作業変更時の安全衛生教育
- 特別教育(危険有害業務)の内容と記録義務
- 就業制限業務(免許・技能講習が必要な作業)
④ 危険有害業務・有害物質規制
- 製造禁止物質・製造許可物質(石綿、黄りんマッチなど)
- ラベル表示・SDS(安全データシート)の義務
- 作業環境測定・個人サンプリング法
⑤ 計画の届出・機械設備の検査
- 特定機械等(ボイラー・クレーンなど)の製造許可・検査
- 建設工事等の計画届出(100日以上の大規模工事など)
効率的な勉強法・学習ステップ
STEP 1:テキストで体系を把握する(2〜3日)
安衛法は「誰が・何人以上の事業場で・何をしなければならないか」という数字と条件の組み合わせが核心です。まずテキストで全体像を掴みましょう。
一度に全部覚えようとせず、「管理体制→健康診断→教育→規制」の順に読むと整理しやすいです。
STEP 2:過去問を科目別に解く(1週間)
安衛法は出題テーマが繰り返されるため、過去10年分の安衛法問題だけを集中して解くのが最も効率的です。
間違えた問題は「何の数字・条件を間違えたか」を必ずメモし、数字の混同を防ぎましょう。
STEP 3:数字・規模ごとに整理する(表作り)
受験生の多くが苦手とするのが「業種・規模ごとの選任義務」の混同です。
| 管理者 | 対象 | 規模 |
|---|---|---|
| 総括安全衛生管理者 | 林業・鉱業・建設業など | 100人以上 |
| 総括安全衛生管理者 | 製造業・電気業・運送業など | 300人以上 |
| 総括安全衛生管理者 | その他の業種 | 1,000人以上 |
| 衛生管理者 | 全業種 | 50人以上 |
| 産業医 | 全業種 | 50人以上 |
このような自作の比較表を作成して、試験直前まで繰り返し確認することをおすすめします。
STEP 4:法改正情報を必ず確認する
安衛法は近年、化学物質規制の大幅改正が続いています(2022〜2024年の段階的施行)。最新の法改正に対応したテキスト・講座を使うことが重要です。
安衛法の勉強で陥りがちな失敗
失敗① 全範囲を均等に勉強しようとする
安衛法は範囲が広く、ほとんど出題されないマニアックな条文もあります。頻出テーマ(管理体制・健康診断・教育)を完璧にする戦略の方が得点につながります。
失敗② 労基法と安衛法をごちゃまぜにする
「時間外労働は労基法」「健康診断は安衛法」というように、どちらの法律の話かを意識しながら学習しましょう。
失敗③ 法改正を無視してしまう
化学物質管理の規制強化(GHS制度の拡大・自律的管理化など)は2025〜2026年の試験でも出題が予想されます。古いテキストのみで対策するのは危険です。
選択式での安衛法対策
選択式は「労基・安衛」として1問(5空欄)出題されます。安衛法から出題される年は、管理体制や数字が問われるケースが多いです。
選択式対策としては、次の点を意識しましょう。
- 数字(50人・300人・100日など)は文脈ごとセットで記憶する
- 条文の「〜しなければならない」「〜することができる」の違いに注意
- 過去の選択式問題(直近5年分)を最低2周する
クレアールで安衛法をスマートに学ぶ
クレアール社労士講座は、頻出テーマに絞った「非常識合格法」で安衛法を効率よくカバーします。管理体制・健康診断など出やすい分野を重点的に解説し、法改正情報も最新版に対応済みです。
「安衛法が苦手で時間をかけたくない」という方に特におすすめです。
まとめ:安衛法は「頻出に絞って確実に得点」
労働安全衛生法の攻略ポイントをまとめます。
- 管理体制(総括・衛生管理者・産業医)の数字を完璧に
- 健康診断の種類・保存期間・費用負担を整理する
- 教育・特別教育・就業制限の違いを把握する
- 法改正(化学物質規制)の最新情報を必ず確認する
- 選択式は条文の数字をセットで覚える
安衛法は「苦手だから後回し」にしがちですが、得点できるテーマは限られているため、集中して仕上げれば短期間で対策完了できます。ぜひ本記事を参考に効率よく取り組んでください。


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