社会保険労務士(社労士)・行政書士のダブルライセンス保有者。実際に両試験に合格した経験をもとに、受験生目線のリアルな情報を発信しています。
職場のメンタルヘルス問題は近年深刻化しており、精神疾患による休職・退職は企業にとって重大なリスクです。ストレスチェック制度の義務化(50人以上の事業場)以降、メンタルヘルス対策を社労士に依頼する企業が増えています。
この記事では、社労士が担うメンタルヘルス関連業務の内容・相談事例・報酬目安を解説します。
社労士が行うメンタルヘルス関連業務
①ストレスチェック制度の整備・運用サポート
従業員50人以上の事業場では、年1回のストレスチェックが法律上の義務です。社労士はストレスチェック実施規程の作成・実施方法の整備・高ストレス者への面接指導体制の構築をサポートします。
②休職・職場復帰支援プログラムの整備
うつ病や適応障害などの精神疾患で休職した従業員の職場復帰には、厚生労働省が定めた「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」に沿った対応が求められます。社労士は職場復帰支援プログラムの策定・休職規程の整備を行います。
③長時間労働・過重労働対策の助言
長時間労働がメンタルヘルス不調の大きな原因であるため、残業時間の管理・36協定の適切な締結・変形労働時間制の活用など、労働時間管理の改善をアドバイスします。
④精神疾患による解雇・休職トラブルの対応
休職期間満了後の退職扱い・解雇に関するトラブルは増加傾向にあります。社労士は就業規則の休職条項の整備・退職手続きの適法性確認・紛争予防のためのアドバイスを行います。
⑤EAP(従業員支援プログラム)との連携
EAP機関(カウンセラー等)と連携して、従業員が相談しやすい環境を作るための体制整備をサポートします。
メンタルヘルス関連業務の報酬目安
| 業務内容 | 報酬目安 |
|---|---|
| ストレスチェック実施規程作成 | 3〜8万円 |
| 職場復帰支援プログラム策定 | 5〜15万円 |
| メンタルヘルス研修(1回) | 5〜12万円 |
| 休職・復職トラブル対応(スポット) | 5〜20万円 |
| 顧問契約(メンタルヘルス含む労務全般) | 月5〜15万円 |
メンタルヘルスを専門とする社労士のキャリアパス
メンタルヘルスに特化した社労士は、企業の産業保健分野で重要な役割を担います。以下のような資格・スキルと組み合わせることで、より高い専門性を発揮できます。
- 産業カウンセラー資格:カウンセリングスキルで個人相談に対応できる
- メンタルヘルス法務主任者:メンタルヘルス問題の法的対応に特化した専門資格
- 公認心理師との連携:心理的サポートと法的サポートをワンストップで提供
精神疾患による休職者が増加している現在、メンタルヘルスに強い社労士は中小企業から大企業まで幅広い需要があります。
よくある相談事例
| 相談内容 | 社労士の対応 |
|---|---|
| 「従業員がうつ病で3ヶ月休職している。どう対応すれば?」 | 休職規程確認・復職支援プログラム策定・医療機関との連携方法アドバイス |
| 「ストレスチェックをまだ実施していない。義務があるか?」 | 対象事業場の確認・実施規程整備・外部機関との連携手配 |
| 「休職期間満了で退職させたいが、トラブルが不安」 | 就業規則の休職・解雇条項の確認・手続き上の留意点アドバイス |
まとめ
メンタルヘルス対策業務は、ストレスチェック・休職支援・研修・トラブル対応と幅広く、単価も高い社労士の専門領域です。精神疾患による労務問題が増加する中、メンタルヘルスに強い社労士は今後さらに需要が高まると見込まれています。


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